トップメッセージ

ともに働き、ともに生きる社会の実現をめざして

2003年3月のことです。
元ヤマト運輸会長で、当時ヤマト福祉財団理事長であった小倉昌男さんから、障がい者施設職員を対象としたセミナー講師の依頼をいただきました。

日本には、『作業所』だとか『授産施設』と呼ばれる障がい者施設があって、そこでは障がい者に月1万円の給料しか払っていない。これは許せない。 障がい者の月給が1万なのは、障がい者の働く力が劣るからではない。
福祉の職員が経営を知らないからなのだ。あなたにセミナーの講師を手伝ってほしい。

この、小倉昌男さんとのご縁によって、障がい者の雇用や就労について全く無関心であった私が、「障がい者が働く」ということの課題や可能性を知ることになります。
2005年にお亡くなりになるまでの間、お仕事をご一緒しました。
この5年間、たくさんのことを教わりました。

働くことは生きがいに通ず。
それは障がいがあってもなくても同じことだ。

障がい者の働く力が劣っているのではない。
仕組みの問題だ。仕組みを変えるのだ。
そして、正しさと同じくらい思いやりの心も大切だ。

設立時の社名は、「福祉ベンチャーパートナーズ」と言います。
「福祉」と「ベンチャー」という、概念的にあい反する言葉が並んでいます。
「福祉施設に対する支援のみならず、障がい者を雇用するベンチャー(企業)も育てよ」
という小倉昌男さんのご助言によって、「福祉(F)、ベンチャー(V)、パートナーズ(P)の社名が決まりました。

設立時、小倉さんは弊社の名誉顧問をお引き受けくださいました。
ほとんど役職という役職をお引き受けにならない小倉さんが、弊社のような小さな会社の顧問をご快諾くださった。
まさに、「正しくやる」「誠実にやる」という小倉イズムを追求し続けねばならないと受け止めています。

月1万5千円の就労支援施設で働く障がい者の方の工賃を3万円、5万円に。
50万人の障がい者雇用を100万人、200万人に。
私たちFVPは、障がいのある人もない人も「ともに働き、ともに生きる」社会の実現に向け、障がい者雇用・就労分野の課題解決に取り組む皆さまと、ともに考える企業であり続けます。

株式会社FVP 代表取締役
大塚 由紀子

代表取締役大塚 由紀子

日本大学文理学部哲学科卒業。
コンサルティング会社での勤務を経て1999年独立。
障がい者の自立支援活動を行っていたヤマト運輸元会長の故小倉昌男氏との出会いをきっかけに、「福祉と経営の融合を通して障がい者の働く場をつくっていきたい」と2003年、株式会社福祉ベンチャーパートナーズを設立。2010年、商号を株式会社FVPに変更する。

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