さて、第1回目は、杉並区井荻のカフェ「Fika Fika(フィーカ フィーカ)」。ここでは、障がい者スタッフ5名が働いています。「Fika Fika」というのは「お茶をする」「ゆっくりする」「くつろぐ」という意味のスエーデン語だそうです。以前は、杉並区雇用支援事業団が運営していた福祉 喫茶「てんとう虫」でした。「Fika Fika」は「てんとう虫」で訓練を受けていた障がい者を、そのままスタッフとして採用していらっしゃいます。
このカフェを経営している、株式会社ワールドビジネスサポート(株式会社ワールドの特例子会社)の槙あゆみさんにインタビューしました。
―左から:スタッフの北沢さん、槙さん、立野さん―
おおつか:おしゃれなカフェですね~!いわゆる「福祉喫茶」の雰囲気ではないですね!
槙さん: ありがとうございます。私たちはアパレルメーカーですから、ユニフォームや店の内装・デザインなどは得意分野です。ロゴマークは以前の店舗名である「てんとう虫」をモチーフにしているんですよ。
おおつか:なるほど~。かわいいですね~。
おおつか:おすすめメニューを教えてください。
槙さん:日替わりランチに力を入れています。今日は中華丼です!他には「キーマカレー」はてんとう虫の時代からの人気メニューで、ファンの方も多くいらっしゃいます。みたらし団子なども人気があります。
おおつか:たくさんのメニューに目移りしてしまいます!
おおつか:おお!みたらし団子と日本茶のセットもおしゃれだ!ここで、ちょっと試食。。。中華丼とたらこスパゲッティとキーマカレーをいただきま~す!お いしゅうございます~!食器もおしゃれですね~!みたらし団子のセットは300円:手軽な価格で、おしゃれ感覚で和風甘味が味わえます。
―料理を運んでくださった、スタッフの天野さん―
おおつか:どんなお客様がお見えになるのですか?
槙さん:区民センターを利用される方が多いです。近くに幼稚園児のママさんグループなどもお立ち寄りになります。
おおつか:いいですね~。ここなら、ママたちのたまり場になりそう!
おおつか:ワールドと聞くと日本人なら知らない人はいないくらい有名なアパレルメーカーさんです。カフェって異業種ですよね~。どうして本業とは異なる領域の事業に参入されたのですか?
槙さん:人事政策で、店舗の販売員(←「ドレッサーさん」とい呼ばれるそうです)を正社員化いたしました。このことで会社としてもより積極的に障がい者雇 用に取り組もうということになったのです。新規事業を立ち上げて障がい者の職域を開発していくという中で、ゼロから立ち上げるのではなく、すでに運営実績 のある喫茶店を譲り受けられるというのは魅力的でした。
おおつか:オープンして今日までの感想はいかがですか?
槙さん:いや~。いろいろと計画どおりにいかないこともありました(笑)。まだまだ改良点はたくさんありますが、少しづつ改良を重ねていって、地域の方に「ゆっくりと」くつろいでいただけるお店にしていこうと思っています。
おおつか:こんなおしゃれなカフェが家の近くにあったら絶対に通っちゃう!応援しています!
―スタッフのみなさん。おそろいのユニフォームで!―
おおつかは、今日の取材で「おしゃれ!」という言葉を連呼しておりました。株式会社が経営すると いうことは、ここまでおしゃれにできるんだ!「Fika Fika」はこれからの時代の福祉喫茶なんでしょうね~。そんなことを予感させてくれました。障 がい者スタッフの誇りに満ちた表情におおつかも元気をもらいました。ぜひ皆さんも、「Fika Fika」をたずねてみませんか?
~おおつかのひとりごと~
情報としては知っていてもなかなか現場に足を運ぶ機会が無いのですが、今回の取材を通して、障がい者雇用も”今”を目の当たりにしました。アパレルメーカーのワールドが区民センターに喫茶店を出店。福祉業界としては、うかうかしていられないって感じです。障がい者雇用のノウハウがある法人や団体が、一般企業に吸収されるという、福祉にもいよいよ「M&A」の波が…!?福祉戦国時代の地図はどう書き換えられていくのか。期待と不安が入り混じった気持ちで、ランチのキーマカレーと中華丼を完食したのでした。
訪問先データ
ショップ名:Fika Fika(フィーカフィーカ)井草店
住所:杉並区下井草5-7-22
TEL:03-5382-6119
URL:http://world-business-support.co.jp/news/fikafika/index.html