障がい者雇用事例/おおつかがゆく!

京王電鉄、京王グループ企業の底力として多くの知的障がい者が活躍しています

株式会社京王シンシアスタッフ(京王電鉄特例子会社)
森 亨(とおる)さん

設立は2004年。今年で設立10周年の京王シンシアスタッフさん。「シンシア」というのは誠実なという意味ですが、その社名のとおり、誠実な仕事でグループ内の信頼を得て、着実に職域を広げています。
職場(障がい者スタッフが従事する仕事場所)は60にも上るとか。

こちらが本社のある多摩センター事務所。
さすが鉄道会社の特例子会社。高架下にオフィスがあります。

業務部長の森さんにお話をうかがいました。
森さん:主な業務は、「乗務区」「検車区」と呼ばれる施設での仕事です。
おおつか:乗務区?
森さん:車掌や運転士などの乗務員用の宿泊、待機施設があります。一乗務区に約40床の寝泊まりができる施設です。そこでの清掃業務、宿直室のシーツ交換などです。「検車区」は電車車両を点検、検査するための施設です。同じように宿泊施設がありますので、施設の清掃業務、宿直室のシーツ交換などを行っています。
おおつか:なるほど。そうなると、仕事場所は分散しますよね。
森さん:おっしゃる通りです。4つの事務所、19のチームに分かれて仕事を進めます。

職場は固定でなくローテーション。曜日ごとに変わっていきます。チームごとに競い合いの精神も生まれ、よい緊張感ですね。

おふろ清掃もします。

トイレ掃除もします。

シーツ交換もします。

1チーム3~4名の障がい者社員と1名のスタッフリーダーという編成で仕事をします。

ローテーションで室内作業もあります。
こちらは京王百貨店の紙袋をセッティングする作業。
食品など重いものを買った時、紙袋を二重にしてもらえることがありますよね。その紙袋を二重にする作業は京王シンシアスタッフさんが請け負っているのだそう。

百貨店で使うゴミ袋のたたみ作業。
百貨店で使われるさまざまな資材関係の加工作業などを行います。

スタッフリーダーの山本さん。
笑顔がとても素敵。

京王シンシアスタッフの社名に込められた「誠実」。
仕事をする上でとても大切な考え方として重んじられています。

森さん:当社が障がい者スタッフを採用する際も、評価する際の基準も「誠実さ」です。本人が全力を尽くしているか、仕事に真剣に向き合っているか。日々の仕事を進める上でも頻繁に伝えています。
誠実であれば周囲の人と協調して仕事をすることができ、会社や社会に貢献できますので。
おおつか:障がいの有無に関係なく大切なことですよね。

森さん:チームワークもわれわれの誇りです。これはティーボール大会(野球やソフトボールに似た球技)に参加したときのもの。障がい者スタッフもスタッフリーダーさんも一緒に参加しました。

生活習慣病の予防意識を高めるため、毎日の体重チェックをするのだそう。きめ細やかなサポートが障がい者スタッフにはありがたいです。

おおつか:今後の展望を教えてください
森さん:将来の雇用率引き上げを視野に入れ中期計画を立てているところです。今まではどちらかというと、現場での作業がメインでしたが、これからは事務作業にも積極的に取り組んでまいります。名刺作成やシュレッダー作業でも実績を生かして、多くの障がい者の雇用を実現したいと思っています。
おおつか:頑張ってください。

~おおつかのひとりごと~

大学が京王線沿線だったおおつか、京王線には何十年も前から親近感を感じている。おめで鯛焼き本舗も京王線沿線の西調布駅にあるので、今も頻繁に利用している。京王パスポートカードだって持っている(笑)。←余談。
清掃の仕事、実は知的障がい者の職域としてはそうそう簡単なものではないと思います。現場をローテーションしていくのも、雇用管理上は煩雑になるし大変だと思います。
でもそれをやる。電鉄会社の特例子会社ですから、電鉄会社らしい障がい者雇用(職域)であってしかるべしという声が聞こえてきました。今まで以上に京王が好きになったおおつかです。

訪問先データ

会社名:株式会社京王シンシアスタッフ
従業員:101名(うち障がい者65名 知的)
所在地:東京都多摩市豊ヶ丘1-22
http://www.keio.co.jp/group/

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