首都圏でパチンコホールやインターネットカフェを展開する株式会社シティコミュニケーションズ。
今回は相模大野駅前のパチンコホールにお邪魔します。元気いっぱいの若いスタッフたちはどんな風に障がい者と働いているのか。気になります。
ザ・シティ相模大野店。
相模大野駅徒歩1分のパチンコホールです。
ホール内はこんな感じ。
障がい者雇用を進めた藤田さんにお話を伺います。
おおつか:障がい者雇用が始まったきっかけは?
藤田さん:「社長塾」と呼ばれる勉強会があります。社長が提示した課題図書を事前に読んで、勉強会で感想を発表し合うというものです。その課題図書「日本で一番大切にしたい会社」の中で、日本理化学工業が紹介されていました。わが社も日本理化学工業のようになりたいなあ。やりたいなあ、という意見があがったのが最初です。
おおつか:本を読んで障がい者雇用を?
藤田さん:いえ(笑)。最初は何にもわからないので、まずは有志で日本理化学工業に見学に行くことになりました。
おおつか:どうでしたか?
藤田さん:衝撃的でした。僕らはいつのまにか「仕事だから挨拶しなければならない」と思ってやっていました。そうではなく、挨拶は心を込めてやらなければならなかったんだと思い出させてくれました。「ルールを守る」「感謝する」といった毎日の仕事の中でつい忘れがちになっていることも日本理化学工業の社員さんたちから学びました。
おおつか:特別支援学校にも見学に行かれたとか。
藤田さん:何回も行きました。障害のある子供たちと触れ合っていくうち、彼らの就職先として期待を持ってもらえる会社になるためにも、しっかり障がい者雇用をやっていこうと思ったんです。
取材でお会いした障がい者スタッフの小林さんです。
就職して1年半です。ものすごく明るくて元気。いるだけで周りを楽しい気分にさせてくれます。
小林さんは障がい者雇用で就職するのは今回が初めて。それまでは一般枠で仕事をしていました。就労移行支援事業所で約1年の訓練を経て就職となりました。
お仕事風景です。
他店のお客様の入店状況の集計作業。
パソコンを使って毎日やります。
販促用ティッシュを用意する作業です。
ティッシュの中に入れるチラシをカッターナイフでカットします。
それを一枚一枚ティッシュの袋に入れます。
業務指導担当者の山田さんです。
山田さん:入社時よりどんどん仕事が早くなっています。
二人とも楽しそうな表情が印象的です。
おおつか:小林さんの最初の印象を覚えていますか?
藤田さん:好印象でした。やさしそうだな、まじめそうだなという感じです。
そして何より働きたいという意思が伝わってきました。
小林さん:ここ(ザ・シティ)の面接の前に何社か受けてたのですが、不合格だったのでドキドキでいた(笑)
おおつか:よかったですね!
小林さん:本当によかったです。今まで働いた中で一番長く働けています。ずっとここで働き続けたいです!
おおつか:頑張ってください!
藤田さん:小林さんが入社してくれて、自分も変わりました。
おおつか:どんなふうに?
藤田さん:イライラしなくなったというか、優しくなったというか。スタッフがミスすると大きな声で厳しく叱っていました(笑)。そばにいた小林さんに「びっくりした」と言われると、大きな声で叱らないようにしようと(笑)
おおつか:ふむふむ。
藤田さん:小林さんが叱られたスタッフのフォローをしてくれたりします。雰囲気がよくなりました。これはあきらかな変化です。
藤田さん:小林さんには、どんどんいろんな業務に挑戦してもらいたいと思います。やりたいという意欲に応えられる会社に成長していきたいと思います。そして自分たちも障がい者雇用を通じてもっといろんなことを学んでいきたいと思っています。
おおつか:がんばってください!
おまけ:パチンコの景品交換所。端玉(景品に交換した端数の玉)交換商品として地域の就労支援施設で作ったクッキーを提供しています。
~おおつかのひとりごと~
トップと現場が一緒になって、プロセスも楽しみながら取り組むスタイル。いいなあと思います。障がい者雇用というのは、進めて行く過程で、一般社員の「働く意味」「やりがい」「周囲への感謝の気持ち」といった気持ちを喚起し社員たちを成長させる。これは真理だと思います。
訪問先データ
会社名:株式会社シティコミュニケーションズ
障がい者数:7名(身体2人、知的1人、精神4人)
取材先店舗:ザ・シティ相模大野店
店舗所在地:神奈川県相模原市南区相模大野3-9-1
相模大野岡田屋モアーズ内
TEL:042-701-3427
http://www.city-s.co.jp/index.html